なんていい加減な! by M.N

偉人は思想・アイデアを、平均は出来事を、愚か者は他人について語る E.ルーズベルト

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科学的思考

信用できるかどうかの基準

2017年04月16日 · コメント(2) · 科学的思考

オーストラリア生まれでハーバード大学の研究者である David Sinclairさんはその筋では有名な人です。どういう筋かというと「アンチエイジング」です。10年ほど前にレスバラトロールという赤ワインから抽出した成分で「細胞が若返る」という説を唱えた人でもあります。(ちなみにシンクレアさん、その抽出成分を作る会社を設立し、大手製薬会社に驚くほどの価格で会社を売ってしまいました)

しかし今ではそのレスバラトロールの効き目は疑問視されています。

そんな彼が最近ある新聞のインタビューでNMNというビタミンB3の一種についてこんな発言をしています。

(40歳代の)私の血液は58歳相当と言われた。しかしMNMを3ヶ月飲んだら30代の血液に若返った。77歳の父の場合は登山で弟よりも元気だった。

どう考えてもこの先生、学者としての資質に問題があると私は思うのです。ほとんど

いやー、夕べスッポンを食べて朝起きたら元気になった自分を発見したよ。
やっぱりスッポンは効くね。

というレベルの話です。

居酒屋のバカ話と同じような会話をメディアに対してする「科学者」を信じてはいけません。

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暑がりは体温が高いのか低いのか

2016年10月26日 · コメント(1) · 健康, 科学的思考

パソコンが個人の手に届くようになったころ、数学の先生が教室に自慢のPCを持ち込み、それぞれの壁の温度が違う箱の温度分布を視覚的に見せてくれました。(編微分方程式の境界値問題というものです)その計算で主役を演じるのが温度差と熱の流れの関係です。温度差が大きいと多くの熱が高温から低温に向かって流れます。

例えば気温20度で50度の鉄を冷やすと当初熱の流れは大きいが、徐々にその割合は小さくなり最後は同じ温度となって熱の出入りはなくなります。

そこで私の場合を考えてみます。私の平熱はかなり低めで(寝起きは35度、就寝前は36度前半・・・おそらく睡眠中は35度を下回っているでしょう)、冬にはめっぽう強いです。例えば外気温が10度を下回ってもほとんど裸で寝ます。しかし夏は暑さに弱く、辛いです。

なるほど、冬は体温と室温の差が普通の人よりも小さいので寒さに(熱の流出が少ないので)強い、と言えます。一方気温が30度の場合、通常の人よりも温度差が小さく排熱の効率が悪くなります。だから暑さに弱いのでしょう。

しかし、周りの人に聞くと、冷え性の人はどうも平熱が低いようなのです。少なくとも彼らはそう主張します。

うむ、うむ、わけがわからなくなりました。

 

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痛風にいいヨーグルト?

2016年10月12日 · コメント(0) · 科学的思考, 食べる

昨日スーパーで、

プリン体と戦う乳酸菌

というキャッチフレーズのヨーグルトを発見しました。私のような男の中の男は痛風になる確率が高いです。実際に私は年に数回発作に見舞われます。ですからこのヨーグルトを食べてみたいな、と思うのも自然でしょう。

ところがメーカーも足元を見ているのか、少しお値段も高めです。ということで大量生産をすることにしました。自家培養です。

サーバー室でヨーグルトを作る

サーバー室でヨーグルトを作る

写真はサーバー室にあるUPS(無停電バッテリー)の上で完成間近なヨーグルトです。UPSの表面温度は40度程度で、ヨーグルトを作るには最適な温度です。約8時間で固まります。

ちなみに後ろに見えるのはぬか床で、熟成中です。温度が高いので熟成の進み具合が結構早く、7日程度でいい感じになってきました。

もうこれであの痛みとはおさらばか??

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実験の難しさ

2016年08月20日 · コメント(0) · 科学的思考

科学では理論が実験で確かめられ、実験は他の実験で検証されます。厳格なルールのもとにすべてが行われなくてはいけません。

先日面白いツイートを発見しました。

簡単に解説すると次のようになります。

薬剤投与の実験中、喧嘩で傷ついたマウスは実験から排除される。その割合は通常数%である。しかし寿命を数十%伸ばすrapamycin(ラパマイシン=免疫抑制剤、mTOR阻害剤) の実験では最大で22%のオス・マウスが喧嘩による負傷で実験から排除される。

実験にはルールがあり、そのルールがラパマイシンの場合実験結果に大きく影響を及ぼす可能性を示唆する結果です。いくつかの可能性が考えられるでしょう。

  1. ラパマイシンによってマウスが攻撃的になる
  2. 傷が通常よりも大きくなる(実際にラパマイシンによって傷は治りにくくなるという報告があります)
  3. 寿命をのばす効果があるので、ただ単に元気になっている

もし3であれば、怪我をしたマウスを排除しなければもっと平均寿命が伸びる可能性もあります。(実際に実験から排除されるのはオスが大半で、一連の実験ではオスよりもメスの方が平均寿命を伸ばします)

この例からわかるとおり、科学的だと思っても理想的でないことも数多くあります。実に難しいです。

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博打の現場

2016年04月14日 · コメント(0) · 思いで, 科学的思考

15年ほど前の話です。私はある人から資産家を紹介されました。その人は大邸宅をもち、炉端焼き専用の離れまであるかなりスケールの大きい人です。そのかたが投資していたIT企業の技術的なアドバイスなどをさせていただいていた関係で、何度か食事に招待されていました。

そんなある日、六本木にふぐを食べに連れて行ってくれました。そしてその後、面白いところへ連れて行ってあげよう、ということでタクシーで移動しました。ついた場所はドアとインターフォンだけで、そとからはなにがなんだかわからない場所でした。しかしドアを開けると・・・・そこは賭博場だったのです。

そのときはじめて「バカラ」という言葉を知りました。記憶は定かではないですが、2,30人の客がいたと思います。

その資産家が私に10万円ほど「現金」を渡し、これでプレーするようにといいます。しかし結構潔癖症の私は丁寧にことわりました。すると次に

すごい人を紹介するよ。この人はバカラのプロなんだ。

そういうとおそらく50万円ほどの現金を渡し、彼に勝負するように伝えました。私はからくりがない限りその「プロ」は必ず負けると思い観察したのですが、案の定、10分足らずですべてを失っていました。

そう、博打は胴元以外トータルで勝つことはないのです。これは確率と統計で100%証明されていることです。イカサマをしない限り例外はありません。

そういうわけで皆さん、博打には手を出さないようにしましょう。私は目の前で胴元に吸い上げられていく現金をこの目で見ています。1000万円を失うなんてすぐです。

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確かめるのが難しい説

2016年03月30日 · コメント(0) · 寒冷化, 科学的思考

恐竜が雑滅した原因にはいろいろな説があります。有名なのがメキシコに落下した巨大惑星がきっかけで長く厳しい冬の時代を迎えたというものがあります。

最近出た新しい学説も興味を聞きます。惑星状星雲に地球が入り込み冬の時代を迎えたというものです。惑星状星雲は宇宙を漂うガスと塵です。これによって太陽光線が遮断され地球が冷えていったという話です

どの説が正しいかを確かめるのは難しいです。しかし生命は遠い昔から寒さとの戦いだったということだけは確かです。

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スター・トレックとラジコン飛行機

2016年02月02日 · コメント(0) · 科学的思考

スター・トレックというテレビドラマ(SF)はほとんど見たことがないのですが、面白いエピソードがあります。大学の先生が1960年代後半、カリフォルニア工科大学(超有名な理系の大学です)に通っていた時の話です。当時男子校だったこの大学の寮でフロアー長をしていたその先生、近くの女子大学と合コンを企画しました。集合場所は寮の食堂です。

ところが時間になっても男子学生が集まりません。そこで仲間を呼びに行こうとしたまさにどのとき、生徒たちがぞろそろと集団で集まってきたのです。(一安心です)ところが彼らが席につくと女子学生には目も触れず、テレビをつけてみたものは・・・スター・トレックでした。

カリフォルニア工科大学はノーベル賞を何十人も輩出したエリート校です。全員が「理系」の優等生です。

日本でもロボット工学で活躍している技術者たちの多くが鉄腕アトムに影響を受けたといいます。

ですからドラマやアニメだけではなく、子供たちにはいろいろな夢を与えることが大切だと思うのです。例えばラジコン飛行機です。

都内ではラジコン飛行機を飛ばせる場所はありません。しかし私が子供の頃は荒川の河川敷で大人たちがラジコン飛行機を飛ばしていました。そしてそこには子供が集まって、見学をしていました。これが重要なのです。

ということで是非東京都は野球やゴルフ、サッカーだけでなく、一箇所くらい河川敷にラジコン用のスペースを提供してもらいたいと思います。その中から世界を驚かす航空機の設計技師が誕生するかもしれないじゃぁありませんか!

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プラシーボ効果

2016年01月14日 · コメント(4) · 科学的思考

親戚筋の医者が若い頃、入院病棟の夜勤勤務をしていました。深夜過ぎると患者の一部は不眠を訴え、医者の助けを求めるそうです。そういうときに彼は睡眠薬と関係のない薬(おそらくビタミンとかそういうたぐいだと思います)を持って行き

じゃぁ、これを飲ん下さい。
いや、この薬強いから、半分にしておきましょう

と話すそうです。すると多くの患者はそのまま深い眠りにつくそうです。

こういう効果を「プラシーボ(プラセボ)効果」といいます。暗示に掛けられて本当に効いてしまう、という効果です。その為、新薬が効くかどうかを調査する場合、2つのグループに分けて一方には試験する薬を、もう一方には偽薬を与えて違いをみます。

数年前、J147というアルツハイマーに効くという評判の薬が発表されました。何でもマウスの実験では進行が止まるだけでなく、記憶等が蘇るという薬です。しかしこれはまだテスト段階で、人への投与はこれからだそうです。

しかしある海外のフォーラムではこの薬が話題となり、テスト用に販売されているJ147を購入して実際に飲み始めた人がいました。すると

昨日飲んだら、睡眠時間が減ったが頭は冴え冴えだ

と結果を報告している人たちが出てきました。(彼らはアルツハイマーではなく、「頭が良くなりたい」人たちです)ところが数カ月後、その薬を提供している会社を調査した人が現れました。結果は・・・なんと・・・偽薬!!!

病気は気からというのは本当です。

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フェルミの奥様

2015年10月12日 · コメント(0) · 科学的思考

今話題の「ニュートリノ」という素粒子はイタリアの少年物理学者フェルミの命名です。(存在の予言はスイスの少年物理学者パウリ※によるもの)フェルミは世界初の原子炉を作った「実験」物理学者であると共に、理論物理でも大活躍をした数少ない近代の物理学者でした。ですから彼の名前は研究所や物理法則に数多く残っています。そんな彼のご夫人がユダヤ系ということで、1938年にアメリカへ移住しています。そしてアメリカでは原子爆弾の基本設計をおこないました。(もしユダヤ迫害がなければマンハッタン計画はどのようになっていたのでしょうか)

さてフェルミが物理の通俗本を書いたときのことです。対象が専門家ではなかったのでフェルミ夫人とその妹からのアドバイスを受けながらの執筆でした。そして電磁波と光の章には

・・・・・このようにして電気と磁気を表す方程式を組みわせることで電気と磁気の波(電磁波)の存在が予言された。そしてその速さは光(波)と同じであり、光は電磁波と同じであることがわかった。

これを読んだご夫人、そしてその妹はフェルミにこういって譲らなかったそうです。

両方共波で、速度が同じだからって、同じものとは限らないでしょう!

これには偉大なる物理学者も反論出来なかったと、子供の時に読んだ彼の自伝(かエッセイ)に書いてありました。こんな偉大な科学者にそういうことを言えるんて、凄いです。ちなみにフェルミは反論出来なかったそうです。

※ パウリは20歳で博士号を取り、その2ヶ月後に200ページ以上の相対性理論に関する解説書を仕上げています。今でもその本は一般相対性理論の標準的な教科書です。彼は若い頃、オリビア・ニュートン・ジョンのお祖父さんであるマックスボルンのもとで仕事をしていました。

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科学者の目線

2015年10月06日 · コメント(0) · 科学的思考

先日ある雑誌を斜め読みしていたら面白い記事がありました。

喫煙者で80歳以上を対象として研究している

というものです。喫煙は疫学的に体に悪く、死亡率を上げることはわかっています。しかしこの学者が目指すのは「その悪い影響を及ぼす喫煙を跳ねつける遺伝子があるのだろうか」を見つけることらしいのです。

こういう目線、大切だと思いました。

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