面白いソフトウェアを発見しました。WebTorrentというものです。これはブラウザで動画を閲覧すると、他の同じ動画を見ている人にそのデータを転送するものです。見ているデータをもらう代わりに他の人に配信する、という分散データ配信の一種です。ベースとなっているのはBitTorrentです。
データを受信(そして別の閲覧者に送信)しながら動画を再生できるという点が比較的目新しいです。BitTorrentというベースになっている機能は受信はデータのどの部分から行うか最後まで決まっていません。先頭からデータを受信する保証はないのです。ですからこのWebTorrentでは必ずデータの先頭から受信するような仕組みが新規に作られたのでしょう。
少し技術的なことを書きます。この仕組みはブラウザが「サーバー」の機能を持っています。データを送信する機能です。通常はブラウザは受信することがメインの機能であり、「コンスタント」に送信することはありません。それをすべて「javascript」と最近のブラウザに内蔵されている機能が連携してこの作業を行います。
分散を目指すのは当然私だけでなく、私よりも優れた技術者によって分散技術は進化しています。
しかしどのような機能にも欠点があります。それを冷静に考えてみましょう。
それはブラウザを閉じた時、もっと極端なケースとしてはPCやタブレットのスイッチを切ったときです。これはよくあることで、特に動画を見るときはあれを見たり、これを見たりすることが多いので、上の図でいうところの右側ではかなりダイナミックにデータの流れが変化するはずです。
本来であればデータを受信していない時こそデータを発信すべきなのです。例えば私の自宅の回線を考えてみましょう。もし私がインターネットを使っていないときに同じ回線を使って他の人のデータ取得に貢献するとすれば、その回線が遊んでいる時間が少なくなります。遊ぶ時間が少なくなるという事は、データの流れがネット全体を見た場合、均一に少し近づくということです。
そういうわけで上の図の左と真ん中にあるデバイスの数を増やし、できれば常時接続されているそのような環境を作ることが大切です。
先日知人がこんなことを言っていました。
皆が高速道路を使うより、裏道を効率良く使うってことだろう
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