今回は旅客機の機種別で事故率を見てみます。前回の記事に書いたように、航空機(旅客機)の事故率はおおむね100万回の飛行について1回以下です。仮に100万回に1回事故を起こすとすると、毎日飛行機に乗って2700年に1回、事故にあう計算です。ところが運行する航空会社によってその事故率が大きく違うように、航空機の種類でも事故率は変わってきます。安全な飛行機とそうでないものがあるということです。
例えば軽飛行機は旅客機よりも桁違いに事故率が高く、ヘリコプターにいたってはさらに危険です。しかし旅客機は以下の表のように、ちゃんとしたメーカーの最新機種を見ると、実に100万回の飛行について、0.1回程度の事故しか起こしていません。これは、毎日飛行機に乗り、2万7千年に1回事故にあう、という計算です。(Boeing 737-600?900やAirbus A320?321などは飛行回数が非常に多く、かつ事故率も小さいです。すなわち、安全性は本物ということになります)
赤文字で示したコンコルドですが、1回事故を起こしただけですが、飛行回数が非常に少ないため、事故率はダントツとなっています。(下記表は AirSafe.com より引用)
機種 | 100万回当たりの事故 | 飛行回数(単位100万) |
---|---|---|
Airbus A300 |
0.54
|
11.04
|
Airbus A310 |
1.27
|
4.23
|
Airbus A320/321 |
0.13
|
35.14
|
Airbus A340 |
0
|
1.71
|
Boeing 727 |
0.49
|
76.40
|
Boeing 737-100/200 |
0.59
|
57.05
|
Boeing 737-300/500 |
0.19
|
60.00
|
Boeing 737-600/900 |
0.11
|
18.75
|
Boeing 737 (全機種) |
0.35
|
135.80
|
Boeing 747 |
0.76
|
18.01
|
Boeing 757 |
0.30
|
17.86
|
Boeing 767 |
0.40
|
13.89
|
Boeing 777 |
0.00
|
2.0
|
Boeing DC9 |
0.57
|
61.81
|
Boeing DC10 |
0.67
|
8.82
|
Boeing MD11 |
0.56
|
1.81
|
Boeing MD80/MD90 |
0.26
|
38.46
|
Bombardier CRJ |
0.24
|
8.11
|
Concorde |
11.36
|
0.09
|
Embraer Bandeirante |
3.07
|
7.5
|
軽飛行機(参考) |
10前後
|
… |
ヘリコプター(参考) |
14前後
|
… |
ちなみに最新のBoeing737をベースにしたビジネスジェットがあります。BBJというのですが、私の夢はこの飛行機を所有することです。皆様、応援してください。(飛び先の写真下にある数字をクリックすると、機内の写真が見られます)